安倍政治の継承を明確にする高市首相の政治姿勢は、つまるところ、安倍政治の劣化版と考えればわかりやすい。要するに選挙で勝つことがすべて、勝ちさえすればあとはどうとでもなる。安倍政治の主要理念の一つは「勝てば官軍」主義にあった。
その理念を正当に受け継ぐ高市政権にとって、今回の国民への“騙し討ち解散”は考えてみれば不思議ではなかった。
本日付各紙では1月19日に行われた解散表明の首相会見で、衆院解散の意義について「国論を二分する政策にも果敢に挑戦していきたい」と自ら首相は語りながら、この選挙戦の中で、具体的な論戦をほとんど行わなかった矛盾に疑問の声を上げる複数の記事がある。
本日付日経1面コラムは、「大上段に振りかぶったのだから、それならそれで正面から野党と論戦をして、国民の判断を仰ぐものと思っていた」と残念がる。
日曜朝のNHK党首討論も、高市首相は、一人だけ逃げた。病気が理由なら、改めての党首討論を自ら呼びかければ済んだ話だった。
騙し討ち…、逃亡…、莫大な金を使った広告宣伝。
東京の新聞6紙を目にしてきた限り、今回、最も早期に新聞広告(東京ブロックの小選挙区候補者の顔写真つき一覧広告)を効果的なタイミングで複数回打ったのは紛れもなく自民党だった。
先週金曜日時点から複数回掲載され、一方で中道改革連合はやっと本日付けで読売・朝日に載せたくらいだ。「物量」の差は歴然としていた。
むしろ中道より、参政党、国民民主のほうが多く広告掲載したくらいである。
自民党と中道のこの物量の差は、かつての日米戦争における米国と日本の差に等しいものを感じる。
国民生活を一身に背負い、正しい方向に進める。こうした精神性さえあれば、上記のような不健全かつ陰湿な政治姿勢は、決して表れてこないと当方は認識している。
国民有権者に見える形で具体的に争点化し、選挙を通じて了承を得ることが肝要だからだ。だが選挙の実態は、真逆だった。
社会変革と「世直し」は、まだ始まったばかりである。
さあ、本日もやり残したことをやりきる1日に!

