先月半ばごろ、全国で党内ヒアリングを行っていた立憲の田名部幹事長はさぞかし苦悶の表情をしているのかと思えば意外にすっきりした立ち振る舞いが顕著であったので、どちらかに振り切れているのだろうと勝手に想像していた。
つまり、立憲の自治体議員の多くが中道合流に反対意見ながらすでに執行部としては合流に踏み切ることに“肚を決めた”という状況なのか、あるいはその逆かということだ。
答えは後段の「逆」だった。
昨日の幹事長会見も、その振り切れた感が強く出ていた。
中道合流を含め、政党間の交渉事にも、相手の内在的論理を把握しておくことは不可欠である。
立憲の政治姿勢が高市巨大与党とどのように対峙するかという一点に焦点があったのに対し、公明側は同時に、将来的には自民とも組める状況への“二段構え”という違いがあった。
その結果なのか、中道の3党合流かなわなかった事実は、中道から出身議員を引き揚げるという行動とも直接的には結びつかないはずだが、公明側は「離脱」にかじを切る。
「将来展望を描けない」との公明出身の岡本政調会長の映像も目にしたが、要するに同党支援団体側の“将来的なフリーハンドをキープしたい”との願望に尽きると思われる。
立憲側の事情にとらわれず、自らの自由度を高めておきたいとの戦略にしか映らないからだ。
この結果が吉と出るか凶と出るか――。一般有権者は愚かではない。
「何のため」という信念が揺らいで見える政党には、広範な支持は集まらないと私は思う。

