公明党の草創期を知っている、あるいは調べたことのある人には理解できると思われるが、同党の草創期は「進取の精神」に溢れていた。それは「世直しの魂」と言い替えることも可能で、旧来の自民・社会のなれ合い政治の世界に、庶民の心を代弁する勢力が“乗り込む”形だった。

だからこそ当初は教団会員以外からも多くの支持を集め、一世を風靡する勢いが生まれたのである。

だが支援団体の教団自体に「保身」と「事なかれ主義」の風潮が蔓延する時代へ変化し、必然的に政党もその影響を受ける。

現在の政局を見ている限り、与えられた条件のもとでもがいている姿にしか見えず、「進取の精神」のカケラも感じ取ることができない。

本日付毎日は政府が自衛隊の階級呼称が戦前の日本軍に戻る法案を来年の通常国会に出す予定であることを報じている。戦後に生まれた自衛隊は、戦前の旧日本軍と区別するために、かつての大佐を1佐に、中佐を2佐と言い替えてきたが、それを元に戻すというのだ。

そこに何らかの合理的な理由は存在しない。まさに「空気」としか言いようがない。

結論から述べるに、公明党はこうした軍拡化の“歯止め”となりえていない。逆に結果的にせよアクセル役を務めたこともあった。

その根本原因は、立党の理念を形骸化させ、「保身」と「事なかれ主義」の傾向に染まった悪しき体質にこそある。

一世を風靡する政治家は、そのような土壌の延長線上からは決して生まれない。

同党は日本の軍拡化を止めることのできなかった現状を真摯に反省し、心を入れ替えることからしか始まらないのではないか。

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