天皇の皇統を継続するための有識者会議はすでに小泉首相時代に設置され、2005年にひとつの結論を得ていた。女性・女系天皇を認めるという、現在の日本国憲法の男女平等に則った方向性であり、妥当なものに思えた。
それが“お蔵入り”となったのは、その後、秋篠宮家に男子が誕生したことによる。
ここで巻き返しを図ったのが日本会議で、天皇家は男系男子で継がれてきたとの事実的根拠を伴なわない主張を強化し、酷い識者には「天皇制を壊したい共産党の野望」などと述べる者も現れた(門田隆将など)。
現在、公明党が賛成しているのは後者の主張に沿う立場であり、意識してのことかどうか知らないが、日本会議の主張の範疇にある。
ただし上記の経緯からわかるとおり、たまたま秋篠宮家に男子が誕生したといっても、将来的に皇統継続の危機が変わらないことには違いがない。
戻るべきは2005年段階の知見だが、公明および中道所属の旧公明党議員たちは、事の経緯も踏まえないかのように後者に固執する姿勢を示している。
中道は野党第一党である以上、本来、自民党の掲げる「反知性主義」的な政策を後追いする必要はまったくない。
旧公明党は仮に自分たちの過去の主張と齟齬が生じると言っても、政策は政策の優劣でこそ判断されるべきものであって、「保身」や「事なかれ主義」は敵でこそあれ、味方ではない。
結局のところ、問われているのは現旧公明党の政治姿勢であり、“自民党ボケ”から立ち直れるかどうかのリトマス試験紙にも映る。
ここで立ち直れないようであれば、中道路線は“死に体”だ。公明党が自ら壊したということになりかねない。

