最終盤国会ながら多くの重要法案が審議未了のままだ。

「防災庁」の設置法案も重要なものの一つだが、全野党による一切の審議拒否の「混乱」の元凶は、もとをただせば衆院定数45削減法案にある。

比例定数を一括削減するとなれば、全野党に影響が及ぶ。すべての野党を敵に回すことが明らかな法案を与党がゴリ押ししたのは、この法案にこだわる維新の存在がなければ、政権運営が成り立たないという高市政権の特性ゆえだ。

この段階になって与党が見境がなくなった背景には、国会対策に関わったことのない高市首相のトップリーダーとしての見識のなさが指摘されるほか、このままでは静謐な環境のもとで粛々と審議するべきとしていた皇室典範改正も暗礁に乗り上げる。

皇室典範改正は実際は与党内でも合意が形成されておらず、維新サイドは皇室に養子を迎える男系男子を「15歳以上」とする規定に強い難色を示す。

まして野党の立憲民主党はこれまで議論されてきていない内容が規定されているとして「だまし討ち」との言葉で非難している。

もともと室町時代の遠い親戚で、しかも一般人となって久しい人物を皇室に養子で招いてその子どもを天皇にするというアクロバティックな内容に、国民の多数が同意するとも思えず、こんな内容に、政党の多くが同調している姿そのものが極めて異常なものに映る。

この点では立憲民主党のスタンスは極めて常識的であり、この点で“友党”であるはずの中道・公明が立憲と足並みをそろえてない姿もまともには見えない。

皇室典範改正は内容からして、「仕切り直し」が必要なことは明らかだ。

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