日本で「サイコパス」の語が人口に膾炙したのは早川書房の『診断名サイコパス』(1995年)が出版された影響が大きい。
カナダの犯罪心理学者が刑務所などで多くの犯罪者から聞き取り等の調査を行い、共通する傾向性をまとめあげ、類型化した一つの知見である。
その本質を一言で言い表せば、「良心の呵責がない」。
その結果、本能的にウソつきで、男女関係にだらしなく、犯罪に手を染めることが多い。
一方で塀の中には落ちず、一般社会で活躍する一見成功を治めているように見えるサイコパスも存在する。
カナダの心理学者は「ホワイトカラー・サイコパス」と指摘するが、別名は「服を着たヘビ」だ。
サイコパスと類型化された一群の人びとは、口達者で、相手に与える自分の印象を自在に操作する能力をもつ。それらは一面的には長所にも映る。
上記の心理学者はサイコパスであるかどうかを識別するためのツール(サイコパス・チェックリスト)を自ら開発し、臨床で使うようになった。
北米では人口比率で5%程度、日本では1%程度とみられている。
もちろんサイコパスの傾向を持つものの、純粋に診断すれば「それには当たらない」という人びとは存在する。
ウソツキの典型として知られ始めた高市首相はかなりサイコパスの傾向をもつが、そう診断される可能性は低いのかもしれない。その点は、安倍晋三氏も同様だ。
ただし、ドナルド・トランプは、この診断基準に照らせば、“完全無欠のサイコパス“に該当する。
私は北米発祥のこの概念が、なぜ北米当地の政界で活用されないのかが不思議でならない。
おそらく名誉毀損訴訟に耐えられないという特殊事情があるせいかもしれないと勝手に想像している。

