本日付日経「経済教室」で悪化する日中関係がテーマとなっている。キーワードは「新型軍国主義」と「建設的戦略安定関係」の2つだ。

上記の記事では、これまで中国が日本の右傾化を批判する場合、「軍国主義の復活」というワードを使用することが多かったと指摘し、だがいまは「新型軍国主義」という新しい言葉を中国は使う。

もちろんこれは日清戦争から太平洋戦争に至る2国間の不幸な関係をもとにした歴史的な意味合いをもつ言葉だが、日中の歴史戦の位相が変化していることを意味する。

さらに「建設的戦略安定関係」は先の米中首脳会談で合意された今後3年を規定する合意事項だ。

記事では「建設的な戦略的安定関係」と、より日本語で通じやすい表記に書き換えられている。たしかに冒頭のような「戦略安定関係」では、意味が不鮮明なままだ。

本日付各紙では小泉防衛大臣が上記の「新型軍国主義」というレッテル貼りは、核兵器をもっていない日本に対してそぐわない旨の発言をしているが、戦後世代の典型で歴史の勉強をきちんとしているとも思えない同大臣らしい言葉だと感じる(褒めていない)。

歴史認識は常識的な教養の一部として捉えられるが、日本人はこれが基本的に欠落している。

事実に基づく歴史をきちんと教えて広く教訓化し、同じ過ちを繰り返さないようにしようとする国民的意思が薄弱だからだ。その結果、国民全体が過去の歴史を弁えないまま、即物的な反応を繰り返すことにつながりかねない。

いやまして、「『日本近現代史の学習』を市民運動に」と訴えた、同じ佐賀県出身の言論人・梅田正己氏の言葉が重く響く。

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