戦後の一時期、マスコミ界で一世を風靡した社会評論家の大宅壮一は人物論の名手として知られた。
その大宅の書き残した鉄則に、「7対3」(当方が勝手に命名)というものがある。
人物評は、批判が多すぎてもダメで、逆に少なすぎてもいけないという趣旨だ。
批判ばかり書き連ねた文章は読むほうも嫌気がさすし、逆に褒めてばかりだと単なるチョーチン記事にしか映らない。それはそれでつまらないのだ。
その道に熟達した大宅にとって、あるべき姿は批判は「3割」という結論だった。
大宅からすると、6対4でもダメということだ。
そんな「指南」めいた話を読んだことがあったためか、小生の新著でもその「鉄則」を守っている。むしろ2くらいに止まっている可能性もあるが、それは読者の読み方によるというものだろう。

