草創期の公明党は広く世間に評価された時代があった。

「大衆の党」として船出し、当初は一定の成果を目に見える形で成し遂げていったからだ。

現在の公明党と当時の同党の最大の違いは、役人気質化したことである。

近年、国政では与党経験を長くつづけたため、与党時代しか知らない国会議員が増えたこと。さらに国家官僚出身の議員を多く登用することになったことに由来する。

公明党の立党当時、そのような議員はほとんどいなかった。

その結果の矛盾が「原発」問題と「沖縄」の課題に集約して表れている。

役人気質の悪い点は目先のことに目が行くばかり、大局的な俯瞰的視点や判断が疎かになることだ。また役人気質の帰結は本質的に「非人間主義」に偏りがちだ。

日米安保の日本の安全保障を語りながら、沖縄の民意は無視する。

日本全体の電力需要を語りながら、取り戻しのつかない大事故の可能性については無視する。

外国人ヘイトを解消する行動をとりながら、ある局面では官製ヘイトに加担する。

いずれも目先のことしか考えない役人気質の結果に映る。保身と事なかれ主義が生む悪しき傾向といえよう。

現在の公明党を形づくったのは山口代表・石井幹事長の時代である。このときに先見の明をもってやるべきことに手を付けていれば、現在露呈している同党の「外国人無策」も生じなかった。

公明党が歯止めとなって政策を蓄積していれば、いまのように選挙権をもつ日本人に対しては絶対に行えないはずのビザ手数料の一挙10倍増のような理不尽な政策にもつながらなかった可能性が高い。

政党の顔である代表はさておき、この時代に党内の将来を見据え、さまざまに果敢に手を打ち、多くの後輩議員を縦横無尽に育成すべき立場にあった幹事長の責任は大きかったと感じている。

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