先の衆議院選挙を受けてさまざまな分析や評価が出回るようになった。一部には投開票日の1週間前の日曜朝に行われたNHK討論に病気欠席した高市首相への同情票が大きかった旨の指摘がある。確かに一般の無党派層においてはそういうこともあったかもしれない。

ただしそれは本質的な問題ではなかろう。より本質的に見れば、圧倒的に時間が足りなかった。「あと1週間あれば」という声は新聞報道でも見かけた。

それでも急ごしらえの中道改革連合は、比例票で1000万票を超えた。

よくわからない政党名と感じた有権者が多かったはずの党名に、これだけの人がその政党名を書いた意味は、かなり大きいものがあったとの見方は当然と感じる。

通例、「奇襲攻撃」というものは、立場の弱い者が強い者に対して行う起死回生の戦術とみなされる。国力の圧倒的な格差から負けが確定していたのに突っ込んだ過去の「真珠湾攻撃」などがその好例だ。

今回の選挙戦の特徴は、圧倒的に有利な立場にある「強者」が、弱者に対し、躊躇なく「奇襲攻撃」を仕掛けたところに本質がある。

強者が戦いのルール(日程や選挙期間まで)を決め、潤沢な資金を用いて自分に有利に展開する。その圧倒的に不均衡なゲームに、野党サイドが勝てなかったというのがシンプルな総括だ。

もちろん野党側が分断され林立したことが、選挙制度上の決定的な敗北要因となったことは間違いない。

これらを教訓とすれば、野党はまとまること、特に中道は国民民主などとの糾合が今後の第一要件となる。固まりを太く、大きくしていくことが同時並行で求められる。

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