本日付各紙社会面は沖縄辺野古沖で修学旅行生の「辺野古をボートに乗り海から見るコース」を選択した18人が乗る2隻の船(「平和丸」と「不屈」)がいずれも転覆し、2人が死亡したニュースを大きく報じている(一人は「不屈」船長、一人は女子高校生)。京都府にある高校側が謝罪会見を開いた様子も含まれる。
事故の報道がいちばん詳しいのは本日付朝日。さらに出航判断を行って死亡した船長の来歴や辺野古移設に反対する心情などを詳しく解説したのは東京。さらにこの事故にかこつけて「現実と乖離する抗議運動」(本日付社会面)、「『平和学習』はき違えるな」(本日付社説)などと尻馬に乗るのが産経という構図だ。
私も一度だけ辺野古に足を運んだことがあるが、そのときは海には出なかった。別料金がかかったからだと記憶している。それでも一生に一度しかない高校の修学旅行で沖縄へ行き、7つあるコース(ほかには自然壕を見るコースや佐喜真美術館を回るコースがあったようだ)の中から、辺野古の海を自分の目で見る体験コースは魅力的に映ったと思われる。
亡くなった船長は生粋の漁業関係者ではなく、「運動」転じて抗議船活動を行ってきた教育者で、牧師でもあった関係からキリスト教系の当該高校との結びつきができたという。学校としても船長の現場判断に任せるしか現実的には方法はなかったと思われるが、救命胴衣を全員身に付けていたのに2人が亡くなったのは、転覆した際の衝撃が影響したかもしれない。
辺野古基地問題は、この国の重要な政策テーマの一つだ。同基地が現実に完成に至るのか、さらに完成された暁には米軍は普天間飛行場を日本に帰すのかという2つの疑念はついて離れない。
先の総選挙で中道改革連合は辺野古問題について与党寄りの紋切り型の発言をして、沖縄の信頼を大きく失った経緯があった。原発問題と同様、この問題は同党が政権を取る「以前」に、きちんと方針を立てておくべきことは間違いない。

